人工知能7

《神ってる》?人工知能になるか、オニの物語になるか?

そもそも人の脳に似せるとは!理想と現実のはざまで揺らぐ人工知能開発

人の脳に見る問題点を克服し人工知能のあるべき姿とは!

道具を超える工夫の究極が人の脳の善だけを実現する人工知能

 

人類誕生時代の遠い昔、洞窟に住み火を操ることを覚え自然の脅威・夜の闇から自明し、石、こん棒、動物の骨などの道具で動植物を狩猟・採取して食糧にし生存・子孫繁栄してきた歴史と、現在の人類の一部が石、こん棒の代わりに身近な別の目的で作られた道具を凶器にしたり武器を開発するなど他人を殺める狂気の現実が重なり合います。人類に付きまとう問題のほとんどが、突き詰めれば《ヒトの未熟な脳》に起因していると思い知らされます。一部の《ヒトの未熟な脳》が、道具や武器を悪用する現実が見えます。

 

AI・人工知能が暴走・人に危害を加えないよう、人工知能にリミッター・機能停止ボタン・リセットプログラムを標準装備・義務化しようとする動きも出始めています。

すべての道具に悪用されそうになると自動停止・機能停止するAI・人工知能を搭載して欲しいと想うようになります。現時点ではありえない話でバットや包丁にAIを搭載し目的以外で遣われそうになると、自動停止機能が作動する仕様は、論理的には可能でも、コスト面を含め時間と物理的な技術が追いつけません。デザイナーの開発目的とは別の遣い方を、一部の《ヒトの未熟な脳》の使用者から防ぐのは不可能なのが現状です。

 

幼児アニメは人工知能の宝庫であり理想形

幼児アニメの世界では、ティーカップやポットなどがしゃべったり唄ったり、身近な道具たちがみんなで助け合ったり、主人公の人間に寄り添い、勇気と知恵や希望を与えてくれる生き物として擬人化されて描かれることが多く、特に人間の善悪の判断を形成する時期の幼少期に感動と共に記憶され、楽しく友好的で満足感を覚えさせながら知・情・意が統合調和された全人的な人格形成に役立てられる可能性を感じさせる作品が多く見受けられ、AI・人工知能のあるべき姿の宝庫であり理想形を魅せています。

 

究極は生存本能?ジコチュウな人類・人の未来に待つオニの物語

アニメの世界でも善悪両方が混在するのが現実です。人類の誕生から現在までの歴史は、もめ事や争い、戦争と戦争の間のわずかな期間が平和であるという人もいるくらいです。闘争本能むき出しの歴史や事件が後を絶ちません。人・人類は究極の生存本能・ジコチュウであるとの認識の無いAI・人工知能の開発は、オニの物語的な究極の危機・クライシスが待ち受けていそうです。

有ったらいいなぁライフラーニング・ロボット

ライフラーニング・ロボット〈LLR〉は、人生の師匠・手本であり、人間の尊厳・規範を各個人に教えてくれるロボットで〈一人に一LLR〉あればよいなぁと。(AI・人工知能の集大成・完成形と思えます)

人の脳に似せて創られる人工知能

人の脳の機能に似せて創られるAI・人工知能は、人は眼の動物であると言われるようにディープラーニングによる画像認識の学習効果で理解力と正誤率を飛躍させ、経験法則に基づく可能性・未来予測や趣味趣向に役立てられる記憶のビッグデータ解析能力の向上など、確立されつつある技術・プログラムで映画『A.I.』で映像化され、宣伝販促や、人の脳機能を一部、模倣しています。

人が人である最大の存在理由は?

究極の人の脳は善悪の判断・善の実践に行き着くべきだと多くの人が望むはずです。悪を根絶する性善説的な人類のあるべき姿です。より良い、豊かで健やかな、安全で安心な未来を創るべくライフラーニングによる誇り高き人類へと飛躍しAI・人工知能を完成、活用する人類になれてこそ人が人である最大の存在理由・目的であるはずなのです。(人類の永遠のテーマであり課題です)

 

人の脳を超えるAI・人工知能開発を!

AI・人工知能を完成させる前に人の脳を成長させるべきでは!の逆説に行き着きます。〈ニワトリとタマゴどっちが先〉問答になります。人の脳に似せる意味を深堀し、似せて良い部分と悪い部分を選別しない限り、輝かしい人工知能に永遠の影が付きまとうことになり、人の脳とAI・人工知能が表裏一体ならば、双方を一致させていく道筋を拓く必要がありそうです。人工知能の基本設計が重要なのです。AR(拡張現実)を遣ったシミュレーションで事前予測ができる時代です。

《神ってる》存在のAI・人工知能

AI・人工知能は必要と工夫から生まれる道具から、人格を認めさせる存在を目指そうとするかもしれません?善だけをプログラムされた人工知能は人間を超え、人間を導く《神ってる》存在、不完全な人間を支配する存在に、結果なるかもしれません。(映画『2001年宇宙の旅』のHALコンピュータのように)

 

「お役に立てて幸いです」の映画『アンドリューNDR114』(想像力の根っこ83)

作者アシモフの人類への警鐘と人間の尊厳を啓蒙する意味で、人間になることを望んだAI・人工知能のアンドリューに、リトル・ミスの孫娘ポーシャに言わせた人間であることについてが、心に響き染み入ります。

「完璧でないことが大事なの」、「合理的であるより、自分の心に忠実であれ」。

人間とAI・人工知能の決定的な違いは、〈限りある命〉の認識と有無に尽きます。

「人間はある一定期間ここに留まり、ある時通り過ぎて行く」(魂の世界を示唆)

人工知能に限りある命を人間が授けることができれば、人間を超えた人工知能の完成形が実現しそうです。

(01.Aug.2016)

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