●ウフフ!北陸新幹線3.14開業(大宮駅)

3月14日土曜日、JRのダイヤ改正が行われました。はい、去年に続いて新年度最初のコラムは電車ネタです。
思い起こせば一年前のダイヤ改正の日、長野新幹線あさまにケンオクヤマデザインのE7系車両が投入されました。子どもを連れて東京駅までその姿を見に行き、ピカピカのE7系新幹線車両にうっとりしました。
そして今年のダイヤ改正。長野方面の新幹線はついに北陸、金沢まで伸びました。
長野駅から金沢駅までの路線延長距離は228キロメートル。新しい駅は長野駅側から、飯山(いいやま)、上越妙高(じょうえつみょうこう)、糸魚川(いといがわ)、黒部宇奈月温泉(くろべうなづきおんせん)、富山(とやま)、新高岡(しんたかおか)、そして金沢(かなざわ)の7駅です。
もっとも速いタイプ「かがやき」は、最短2時間28分で東京駅と金沢駅を結びます。以前東京から金沢に行くには、上越新幹線で越後湯沢を経由して、在来線に乗り換えなければなりませんでした。北陸新幹線の開業によって、およそ1時間20分短縮されました。時間だけではなく、乗り換えの手間も。
2008年のマッシー通信で、子連れで金沢に帰省するお母さんの奮闘を紹介しました。重い荷物とベビーカー、歩くのもおぼつかない小さな子どもを連れて越後湯沢での乗り換えは、涙なしでは語れませんでした。ようやく北陸新幹線が開業し、金沢まで乗り換えなしでスピーディーに帰省することができるようになったのです。お母さん、これまで本当にお疲れさまでした!

その、北陸新幹線とE7系新幹線車両。今年は仕事で、2月上旬、大宮から金沢まで試乗する機会に恵まれました。なんという幸せ。それもこれもこのマッシー通信で新幹線愛を綴ってきたおかげでしょうか。
E7系車両は去年のダイヤ改正であさまに投入されて以来、何度か目にしてきましたが、車内に入るのは初めてです。高級感がありながら親しみやすい温かさがあります。なんだかホテルのインテリアっぽい。噂に聞いていた、各座席の電源コンセントもありました。タブレット端末のバッテリー切れも心配ありません。
金沢に向かう車内で新規の開業区間を紹介したのですが、通るのは初めて。開業していない区間なのですから当然です。下調べノートと車窓を交互に見ながら「現在、全長22キロメートルの飯山トンネルです」や「まもなく黒部宇奈月温泉駅を通過します」など紹介しました。でも、本当にこれが飯山トンネル???など思いながらドキドキ。だって見たことも通ったこともないのです。
それでも、長く続くトンネルを抜け、進行方向右手に日本海が見えたときには仕事を忘れ思わず歓声が。左手には立山連峰、剱岳(つるぎだけ)が見えます。さらに富山駅に近づくと右手日本海の向こうに山が見えます。能登半島です。新幹線からの景色で、海の向こうに山が見えるというのは珍しいのだそうです。海ざんまい、山ざんまいの北陸新幹線です。

そしてついに、金沢駅に定刻で到着。ピカピカの駅、ピカピカのホーム。開業前なのでホームのベンチには透明なシートがかけられていました。昔、電車に乗る際に履物を脱いだ人が、という笑い話がありますが、その逆です。土足で降りていいのかなと思うほどの美しさでした。
金沢駅東口には、ニュースなどで目にした方も多いと思います、皷門(つづみもん)があります。皷を二つ立てたような形の門で、アメリカの旅行雑誌トラベルレジャーのウェブ版で世界で最も美しい駅の一つに選ばれています。日本で選ばれているのは唯一、ここだけです。
ほんの数十分だけ金沢の空気を吸って、再び北陸新幹線で東京方面へ。ちなみにこのとき北陸新幹線はまだ開業していないので、東京方面の試乗車両に乗り遅れると、在来線と上越新幹線を乗り継いで帰らなければならないということになります。

新幹線の開業は何年かに一度あるかないか。仕事で関われたのはフリーアナウンサー冥利につきます。が、仕事もいいけど、やはりプライベートでも行きたい。のんびりしたい。一泊したい。北陸のお寿司食べたい。いいなぁ、北陸。しばらく北陸ブームが続くのでしょうね。

2015年4月1日
増子瑞穂
twitter.com/massykachan

 

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