NUDNimageNUDNとはimageID/PD分野についてimageお問い合わせ

image
partitionホームpartition芸術学部情報partitionデザイン学科情報partition学生作品partition卒業生作品partitionリンク集partitionメールマガジンpartition
image

増子瑞穂さんの「キャスター・マッシー通信」連載 - 54(04/30/2008)

自分のことは自分で」

 最近、近所のスーパーにセルフレジが導入されました。無人のレジで、自分で商品のバーコードをスキャンし、お金を投入し、品物を買うというものです。有人のレジが混んでいる場合や少量の品物を買う場合など、すばやく買いものができます。またゲーム感覚で操作できるため子供に人気があるようです。目新しさからか、有人のレジが空いていてセルフレジに列ができていることもあります。本末転倒ではありますが。

 すばやく買い物ができること以外にも、プライバシーに配慮して設置された背景があるようです。人に何を買っているか知られたくないという声も多いとか。このレジなら自分以外、何を買っているかわかりません。確かに値引きの品物ばかり買う時、レジの店員や後ろに並んでいる人に対してちょっとした気恥ずかしさを感じます。「4割引でぇす。」などご丁寧に言われてしまいますし。(子育て中の家庭はどこもモノイリなのですよ。)

 セルフ式で定着しているのがガソリンスタンド。最近はこのセルフ式ガソリンスタンドで精算機から現金を盗む事件が多発しています。精算機をむりやりこじ開け現金を奪って逃走するそうです。このセルフレジの場合でも、故意にせよウッカリ間違いにせよ、品物をスキャンせずに袋に入れてしまうケースが想像されます。この対策として、カゴに入れた清算前の商品の重さと、スキャンしたあと袋に入れた商品の重さを照合しトラブルを防いでいるそうです。

 また無人とはいえ、4台のセルフレジに一人の割合でトラブル対応の係員がついているので、その心配はあまりないそうです。そもそもレジという人目につきやすい場所での万引きはあまり発生しないとか。なるほど。セルフレジ4台につき一人の係員のみ配置すればいいということで、レジに関する年間の人件費が数百万円削減されるそうです。設置面積も従来のおよそ半分で済むので、そのぶん売り場面積を広げることもできます。人件費も面積もコンパクトにというわけですね。

 ただ、このセルフレジ。家を出てから品物を買ってまた家に戻るまで、一言も発せず誰ともコミュニケーションをとることなく買い物が済んでしまい、少しさみしいというか怖い気すらします。もともと商店街の八百屋のようなコミュニケーションをスーパーでとることも少ないのですが、それでも気持ちのいいやりとりで心が和らぐこともあります。セルフレジに変わることで、銀行のキャッシュディスペンサーのような無機質さを感じることもいなめません。しかし現代は応対マナーの悪さにイライラすることの方が多いのかもしれませんね。それならばいっそセルフレジの方が客も店員もお互い気持ちよく過ごせる世の中なのでしょうか。

なにはともあれ、このセルフレジ。見かけたらお試しください。皆さんはどう感じるでしょうか。

2008.4.28
増子瑞穂



image  image
●レジ袋かマイバックかの選択もできます  ●バーコードのない野菜はパネルから選択

image  image●スキャンした商品が確認できます     ●自分でお金を投入







image
●セルフレジ

image
●商品をカゴに入れたまま設置

image
●自分で商品をスキャンします

image
●レシートも出てきます