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■増子瑞穂さん<フリーランスキャスター>の
          「キャスター・マッシー通信」連載 - 2
(11/15/2003)

「スタジオ生放送、一日の流れ、、、。」

マッシーこと増子瑞穂です。
今回はスタジオ生放送、一日の流れをご紹介します。
学生の方は、プレゼンテーションがある日と考えていただければ分かりやすいかなと思います。

私が携わっているのは、NHK-BSの広報番組です。3分や5分という極めて短い時間の中で、その日放送される番組をとりあげます。学生の方のプレゼンの時間も、大体それくらいではないでしょうか。

AM8:30頃、私はいまだに西武線沿線に住んでいるので、池袋線の満員電車に揺られながら横目で日芸のブルーの看板を眺めつつ渋谷にあるNHK放送センターに向かいます。日芸-デザインはしばらくの間、所沢校舎に引っ越しをするんですよね。ちょっとサミシイ。

9:30 放送センター着 午前番組の打ち合わせ
ディレクターとスタジオ内に入る「フロア」と呼ばれるディレクター、そしてキャスターである私の3人で打ち合わせをします。ディレクターが編集したVTRにどのようなコメントをすれば、より分かりやすく、また面白く伝わるかを考えていきます。また、全体でかかるおおよその時間(「尺 シャク」といいます。)を計算しておきます。

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●ディレクターとの打ち合わせ

10:15 メイク
テレビ用の化粧をします。化粧とはいえ画面を構成する一つの要素ですので大事な仕事です。ハイビジョン放送ですし、見えて欲しくないものまで見えてしまうので、かなり気合いが入ります!!!
メイクについての記事をmassy webに掲載していますのでよかったらご覧ください。
http://www.d4.dion.ne.jp/~massy/index2/index3/news.htm

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●メイク中、真剣そのものです!

11:10 スタジオ打ち合わせ
この段階でプロデューサー、ディレクター、音楽やVTRを流す技術スタッフ全員で打ち合わせをします。出演するのは私一人でも、一つの番組には本当にたくさんの人間が関わっているんですよ。

11:30 リハーサル1回目
この段階で、スタジオで顔が出ているときの「しゃべり」やVTR中の「コメント」全体尺、BGM、テロップ(スーパーともいいますね)、などなど、番組全体のバランスをスタッフ全員で確認し、修正していきます。プレゼンボードにコンセプトや作品の写真を貼っていく作業に似てるかもしれませんね。

11:45 リハーサル2回目
今度は本番とほぼ同じになるようにリハーサルを行います。
最終チェックの段階ですから、まぎらわしい表現や間違いがないかどうか厳密に見ていきます。しかし日によっては修正の打ち合わせが白熱し、2回目のリハが行えない事もしばしばです。最初から全体の流れとタイムキープをしっかり頭に入れておくのが重要ですね。

そして
11:57〜12:00生放送本番!
スタッフ全員で、気持ちのいい緊張感とともに番組を進めていきます。集中力とリラックスの3分間です。夜も5分間の生放送があるので、午前の流れをもう一度繰り返します。でも番組の長さも、取り上げる番組も、ディレクターやスタッフも違うのでまた新たに一から作りはじめます。

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● サブと呼ばれるところ。ここから放送を出します。
  向こうにある黄色っぽいところがスタジオです。

プレゼンテーションに似ていると冒頭に書きましたが、大きく違うところがあります。
それは、質疑応答がないことです。視聴者の方は、分からなかったところをもう一度聞き直すことはできません。たった一度で伝えなければならないのです。だからこそ何度も何度も、より分かりやすい映像表現、言葉、テロップなどを全員で考えていくのです。

テレビというプレゼンの場で重要なことはチームワークであることです。
学生の時は、グループ作業でないかぎり、一人でプレゼンを進めていました。でも、社会に出て仕事としてプレゼンをするようになると、チームワークが必要となります。それぞれ考え方や価値観が違う人間が集まる中で、最善のプレゼンテーション方法を考えていく。非常に骨の折れる作業ですが、気持ちが一つになり、いいプレゼンテーションが出来た時は最高の気分です。だからこの仕事を続けているのかもしれませんね。

今、IDのプレゼンテーションはどのように進められているのでしょうか。
できれば時間を作って、卒業制作のプレゼンを見にいきたいなぁと思っています。

2003.11.13
増子瑞穂

おまけ。

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放送局には徹夜作業で、このように編集しながら疲れきって寝ている人が大勢います。
やはりプレゼンの朝に似ているかもしれませんね。