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コラム「創造力の根っこ」VoL.82 (02/02/2016)

「工夫(device)の究極・人工知能(AI)搭載ロボット」  
                                  
鈴木淳平

ロボットが人の職業を減らす21世紀らしい時代を実感できますか?
人の作ったロボットが人の職業を奪うパラドックスな時代がやってきます
そんな時代に生きるわれわれ人間はどう生き抜けばよいのでしょうか
その答えは工夫にありそうです

道具はそれを発想・開発・生産したヒトの意図とは別に、反し、異なった使い方をされる宿命にあるようです。
米国では伴侶動物(近頃はペットと言わずバブル時代のコンパニオンとも言わず独り暮らしが多くなった高齢化社会の申し子のような的を射た表現として遣われ始めています)をシャワーし乾かそうと電子レンジでチンして死んだ責任をとれと賠償訴訟を起こした実話などあり注意書きだけで数ページにも及ぶ白物家電の説明書になる始末。木製バットは豪速球に折れやすく折れないバットを、と発想すれば金属バットが開発され間違った使い方をされれば凶器にもなる。そんな道具が日常生活の中に溢れかえっているのが現状です。詳しくは書けませんがスマホなどの携帯電話も使い方によってはテロに等しい大変な凶器へと変貌させることも可能だそうです。工夫・デヴァイス(device)道具は、創るヒトと遣うヒトによって便利でもあり凶器にもなります。原子力と原爆もそうです。

かつて人生の先輩に聞いた話を書き留めます
(おそらくマンガで出版され多くの団塊世代が読んだはずではと記憶します)
オニの出現(あるいはオニの原理)
21世紀よりもさらに未来に、ヒトは遺伝子工学を今より発達させ倫理的にも容認させ現在で言えば概念上クローン人間であり、ヒトが生活するうえでの面倒な雑務や、おさんどん(家事)や労働・苦役、究極的には殺し合いである戦争までをもヒトの代わりにさせ、ヒトと区別するうえで〈オニ〉と名付けた道具・奴隷が発想、開発・生産されたことで、ヒトの生活は様変わりしヒトは時代を享受するようになるという話を聞かされました。
その物語の続きは、クローン人間の〈オニ〉たちは自分たちを創造したヒトと容姿も能力もまったく同じであるにも関わらず何故自分たちだけが戦争や労働、雑務で苦しまねばならないのか、リーダー格のクローン人間の〈オニ〉が動き出し、自分たち奴隷である〈オニ〉を苦しめているヒトを亡きものにすればクローン人間も開発出来なくなるはず、未来社会に奴隷として扱われているクローン人間である〈オニ〉も存在できなくなるかもしれないが、戦争や苦役や雑務をさせられなくて済むだろうということでタイムマシーンを使いはるか過去に降り立ち日本で言えば平安時代に降り立ち罪なき人々を懲らしめ亡き者にする方が今よりましだというパラドックスの物語世界がオニの出現であると教えられました。
その〈オニ〉とは鬼を意味します。あるいは呼び方を変えればロボットでしょうか。

世界をリードする日本のロボット技術
究極の工夫・deviceは人工知能(AI)を搭載したロボットかもしれません。
工夫することに優れた日本の多くの産業・企業のなかでロボット産業は花形で報道合戦も花盛り。時代を凌駕し世界をリードする様子が誇らしく見えてきます。
本来、人の苦役を軽減する目的で機械化・自動化が大量生産・大量消費を誘引したあるいは高収益主義ともいえる19世紀の英国の産業革命以降、20世紀の米国、自動車産業のフォード社が生産ラインをオートメーション化した近代化を経て日本の昭和高度成長期まで合理化の歴史は機械化・電化の時代と言えます。21世紀は電子化・ロボットに人工知能(AI)搭載が時代の趨勢(すうせい)といえそうです。
人の苦役を軽減する目的で電子化・ロボット化が進むにつれ人の職業を脅かす逆説的な現象の板挟みの中で生き抜く術(すべ)を工夫するならばそこに見えてくる人の在り方は脳を遣うことを仕事とすることがしばらくの間、ヒトとして生き残れそうだと言えます。
21世紀なっても空を超えていない鉄腕アトム
マンガ・アニメや映画の方がコンセプチュアルなだけあって時代を先取りし我々に夢を提供してくれますが、現実の世界はそうはいかない物理法則に縛られた技術の壁が進化を妨げているようです。それでも前へと進化を続ける機械の自動化や人工知能を搭載したロボットなどが続々我々の眼に触れる時代になり産業としてけん引役として勤まるまでになりました。

「近い将来なくなる仕事は?」
「10年から20年後、いま日本で働いている人の49%の職業は機械や人工知能によって代わることが可能」だという、氣になる分析を民間の調査研究機関がまとめたニュースを記録しました(欄外・ヴィデオ録画)。 日々進歩し続けるロボットの技術や人工知能(AI)、今や様々な分野に活躍の場を広げ、代わることが可能だとする職業は…何なのか?(ネット検索願う)

どうやら未来社会は人の作ったロボットによって多くの職業が奪われるのが現実になるようです。作り手側はロボットによってお手すきになった分、本来の人間性を活かした人間らしい生活を営めると主張するはずですが、変化の波に乗れず取り残されたような絶望感を味わう人が続出する未来が待っているとも言えそうです。未来に人々はヒト型のロボットを《鬼》と言うようになるかもしれません。オニではなく人工知能を搭載したロボットかもしれません。いやそうではなく輝かしい未来があるかもしれないと!

*脳動性*の時代、脳を活性化、覚醒させ集中力を高めた仕事や業種が生き残れそうですが原理的には、それもロボットが担うようになるかもしれません。
そんなパラドックス世界が未来なのでしょうか?













 














































 


12月2日2015年NHKニュース7(セブン)放送より、アナウンスの抜粋を記載。


 


 


能動性:自己の作用をほかに及ぼすはたらきかけ。 脳動性(造語):自己の脳で自己に働きかける作用を及ぼす。