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コラム「創造力の根っこ」VoL.63 (02/07/2014)

「見る力」がプロジェクトの全容を明かす                                    鈴木淳平

「プロジェクト」という言葉が流行を超え定番化しました。
不動産、芸能界など多くの業界でプロジェクトにする風潮が続いています。
その延長に、「人は自らをプロジェクトする」人生論も必然と想えてきます。
「プロジェクト」の仕組み・メカニズム・本質を「見る力」が明かします。

「プロジェクト:project」は、一般的に企画、設計、計画、事業などの横文字(横書きの英語などのこと)として広く遣われています。例えば、不動産では〈銀座何丁目プロジェクト〉とか、芸能界ではグループのメンバーの何人かを別のユニットとして活動させる〈何々プロジェクト〉と言うように、また映画の題名や金融商品の呼び名、化学やIT業界などでも広く遣われています。
情報は実践に活かせてこそのプラグマティズム、情報を知識という道具とするインストルメンタリズム、その延長線上に新教育・学習指導の一形態として20世紀初頭に提唱された〈プロジェクト・メソッド:project method〉などもあります。
プロジェクト・チームのように目的に合わせ各分野から人を集合させ達成するまで共同作業をこなしやすく権限が与えられ合理的に事を進めるときなどにも遣われ、まさしくチームで創作活動をする〈異才能集団〉のことをも表しています。

〈異才能集団〉を自分一人で、その多くの役目を果たし、演じ切るのが「人は自らをプロジェクトする」になるのではと思います。
人生をどうプロジェクトするか?そこには外部からの圧力・プレッシャーや刺激・モチベーションに左右されながら、己のモチベーション・〈動機付け〉を、夢、目標・目的へと誘い、並々ならぬ努力と汗と涙の結晶が成果となり、それぞれのドラマが誕生し己を確立し魂を高めるのが「自らをプロジェクトする」といえます。

自分の夢が見えてきましたか?自分の夢を見つけましたか?
自分らしい生き方をしていますか?自らをプロジェクトしていますか?
プロジェクトは予定通りに進んでいますか?
人が生きると書く人生は問題を起こすということにほかなりません。
生きることは、身近な家族、知り合い、他人や社会と関係することで刺激し合い摩擦を起こし、より良い結果を得ようと問題解決に努力し答えを出すことです。
結果・成果・答えを大きく変える自らの行動の基本になるのがプロジェクトです。
そのプロジェクトのメカニズム・仕組みは、どうなっているのでしょう?

それは「見る力」、見ようとする主体性・能動性に対して根底で常に別人格の自分が自身を見守るように見つめ確認し続けている姿を感じ知ることになります。
人は、自然界に答えを求め、得たり例えたり似ている事象に関連つける相似(そうじ)を見出すことに古今東西太古から、才能が長けているようです。
人だけでは完結しない自然界、動植物と共存共生する世界観があるからです。
目には見えない地中や水面下こそ極めて重要でプロジェクトの本質があります。
サブジェクト・プロジェクト・オブジェクト
サブジェクトの中にプロジェクト・オブジェクトが内在し、「見る力」が作動することでそれぞれを補完しあうのがプロジェクトの3要素です。
「サブジェクト:subject」=主題や主体、反対語⇔オブジェクト
「プロジェクト:project」=企画、設計
「オブジェクト:object」=目的、客体、(物体)
外部刺激から動機づけられ夢や未来の〈あるべき姿〉などの成果を期待し実現する行為がプロジェクトです。プロジェクト・チームを組んでから「何をしようか」では遅いという人もいそうです。そうでしょうか。先にプロジェクト・チームを創ってからオブジェクト・成果・目的をチームに決めさる企業もあるようですが、悪いことではありません。人が「自らをプロジェクトする」のも生まれてから何をするかの自分探しが普通ですから、自然なことのように受け止めるべきなのです。
生まれた時に「天からのミッションを感じた」と言える人は、奇跡的でマレであり、後からそう結論付けているのだと理解しているはずです。

「人は自らをプロジェクトする」を種から実を成らす、一本の木にサブジェクト・プロジェクト・オブジェクトを例えれば明解です(図参照)。
「オブジェクト:object」は、葉が茂り、花を咲かせ、果実の成果です。
「プロジェクト:project」は、根っこから結実させる大動脈の、幹です。
「サブジェクト:subject」は、種から成果まで必要な養分を吸収する根っこです。
人のプロジェクトだから成果が青い実や、黄色い実、赤い実などを一本の木に、異なった果実を成果させることが可能なのです。
種にオブジェクトの設計図が遺伝子として刷り込まれているのが自然界です。
人間界はオブジェクトを人生の目標・目的にし、サブジェクトの教育や学習により選択肢を増やし将来のあるべき姿を絞り成長し、夢を実現させる道程をプロジェクトとし、道程のすべてを主観と客観の「見る力」によって管理しています。
種は、〈根っこ〉を出したサブジェクト、結実となるオブジェクト、大動脈のプロジェクトの3要素それぞれに影響し介在する「見る力」を内在させています。
人間の脳は、常に主観の「見る力」が自らを客観視・監視役としても機能するようにプログラムされている種に形状も機能も相似しています。

植物の種のようにサブジェクト(遺伝子にオブジェクトの設計図を内在)→プロジェクト→オブジェクトを客観視する「見る力」を含んだ状態が自然な姿であり太古から人が自然界に学んできた中で最も重要なことの一つだと思います。
「見る力」は、先天性と後天性のどちらからでも起動します。問題意識、問題発見能力、問題解決能力を内在する種と同じ脳は、感受性から主体を芽生えさせ、隠されていた「見る力」を起動させることで機能性・精度が向上します。
きっかけを掴むのも、「見る力」であり脳が起動状態でなければ掴めません。

 















 

 

 

 










 

 

 

 







 

 

 

 

 

 

 


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