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コラム「創造力の根っこ」VoL.104(04/12/2017)

五感とAIを教養でリブート(Reboot再起動))                                     鈴木淳平

AIをリブートし見えてくる〈脳と心と魂〉のヒトらしい第六感にAIは辿りつけるか? 人はさらなる高みを目指さなければAIとの混然一体の社会の中で希望を失う可能性も 日本の明るい好循環の未来への可能性を魅せてくれるデジタルネイティヴ世代へ期待!

AIによりリブートを促されるここ数年、必然的に浮上してきた〈教養〉が決め手です。 知識の中で実践として社会に適合する人を自己演出し人間関係を良好にしてくれる見識を備えることのできるスキルで、今ではあまり聞きなれない言葉が、〈教養〉です。
特にこれからの日本人は〈教養〉を復活させ活かす人になって欲しいものです。

人の五感に当たるセンサー開発が20世紀に確立され人の脳にあたるAIで制御を可能にしました。人間の五感を分割・分離し開発・実用化の道をたどりながら統合を発揮するAIロボットが、目指すべき人間らしさをどこまで近づけられるか〈教養〉を装備できるかが課題です。以下を統合したAIロボットが可能であれば21世紀中に主題歌を唄って空を飛んでいる鉄腕アトムが完成しその姿を目撃できるかもしれません。

人類の空を飛ぶ願望が空飛ぶ電氣タクシーまで米国では計画中となり具現化しそうです。 耳と口のAI利用で可能となった音声アシスタント・スピーカーが生活情報をアシスト。 眼役にAIを加え個体識別能力を格段に向上させ安心安全に貢献するAI防犯カメラ。 臭覚で匂いをかぎ分けるネコか犬を模した動物型ロボットで爽やか生活空間も間近か? 眼、耳、口に皮膚感覚までAIで統合装備した完全自動運転自動車を実現可能にしたニコラ・テスラの電氣が大きく貢献し、この夏に米国南部を襲ったハリケーンで非難するテスラ社の車の航続距離を延ばす遠隔操作まで実証され被害を最小限に抑える善意からと称賛の声があがる一方、サイバー攻撃で悪用される未知数を抱えました。米国に限らず急がれる日本の自動車メーカーのインターネット利用自動車の課題でもあります。
成長を続け開発から実用化まで加速度的に進化し続けるAIが膨大な情報処理するヒトの脳の能力を超え爆発的な普及と氾濫するシンギュラーポイント(singular-point、特異点)となる2045年説まで18年と時間も加速していています。

ヒトのもつ眼、耳、口、鼻、肌の触感の五感をAIは模倣し人間に近づき追い超す時代に我々は遭遇しています。ビッグデータ解析による統計的な行動予測までは可能にしている今日、やがて人間のもつ第六感をも凌駕する勢いのAIが〈脳と心と魂〉を統合し〈教養〉をもてるか、単に知識だけの情報処理ではない〈教養〉から生まれる第六感をニガテとするAIが克服できるか可能になる日は近づいているのか好奇心をそそります。

単純作業や事務職などを中心に内科や弁護士、銀行員の職を奪うAIの近未来人間社会。 事の発端となったオックスフォード大学のオズボーン准教授等が2013年に発表した近い将来AIの普及で米国の全労働者の47%が職を失う話に2017年は様々な分野のAI利用で生活を便利に魅せる一方、日本でも将来職を失う人が増えると煽られ暗い未来のディストピア(dystopia、ユートピアの反対)論がテレビなどミーディアで話題です。 人間の対人関係における同時多発のタスクのこなし方はAIの進化の延長線上にはあり得ないとの話もありAIの進化で多くの人の職を奪うかは見届けることになりそうです。

全世界に広がるトヨタ方式のKAIZEN、改善は人がトライすることで進歩と合理化を加速させ業績を伸ばすカギの一つと言われており、人生に応用すれば良き人生と人の価値観を向上させるスキルになります。AIが問題意識をもてれば発揮される問題発見と問題解決能力のKAIZENを可能にしますがAIの進化を深堀せざるを得ないと想われます。
経験法則から生まれる人生の軌道修正・リブートは行動哲学といわれスキルよりノウハウの意味合いが濃く、利己主義よりも利他主義に結論されAIが学習効果で取得できるかが鍵です。オプションプログラムを開発しダウンロードするのも難儀なはずです。

〈教養〉を身に着け磨くには、新聞・雑誌などを好んで読む文字文化世代である団塊世代以上に対しヴィジュアル世代である団塊ジュニア世代以降、デジタルネイティヴ世代のより多くの情報を瞬時にとれる〈眼〉によるヴィジュアル情報で〈教養〉を身に着け、若き世代がコミュニケーション能力を向上させる手段として〈教養〉の言葉と共に復活させニガテな傾向を克服できれば他人や目上が話している時にスマホをいじらず対話を心がけ良好な交流に磨きをかけられ精度を上げ明るい未来の日本を支えると想われます。

〈教養〉はAIを企画開発する人、生産する人、販売する人、広告する人等すべてに求められ利己主義的なジコチューではなく社会に貢献でき、人と人を結びつけるコミュニケーション能力を向上させ、AIを使う生活者も〈教養〉である〈脳と心と魂〉の調和作用を正しく心掛けられれば人との交流を良好にするスキルが〈教養〉と理解できます。
ならば〈教養〉を身に着けられるAIロボットを商品化して欲しいというリクエストも出そうですがAIのディープラーニングが可能にしてくれるかは現時点では期待するしかありません。前述のエシカルなAIを心掛けた企画開発者が可能にすることでしょう。
第六感の直感的な善意がAIを超える人間の尊厳を起動させるスキルであるはずです。

第六感は人間的であり、ヒトよりも自然に近い動物の方が能力として高く機能し万物を司る宇宙の摂理にまで繋がる魂とも関わっていそうです。ヒトの〈脳と心と魂〉のトライアングルをAIがどう処理、調和させるか可能にできるか克服できるかなと疑問符が残ります。人間の尊厳に関わる以上、人間はそこまでAIに求めないとも言えそうです。

リブート・再起動後の電子機器のデスクトップに表示されるアプリは〈脳と心と魂〉を調和ブレンドした人間の尊厳を大切にする〈教養〉であり、スマホの起動時画面トップに〈教養〉のコミュニケ―ションアプリを表示させフル活用して欲しいものです。

量子コンピュータの実用化間近で理論と実践を日本がリードできる可能性は高くAIへの応用が期待され量子物理学にリブートする2018年になりそうです。