NUDNimageNUDNとはimageID/PD分野についてimageお問い合わせ

image
partition> ホームpartition芸術学部情報partitionデザイン学科情報partition学生作品partition卒業生作品partitionリンク集partitionメールマガジンpartition
image

■トルコ報告記

2006年9月、トルコに興味を持った友人に誘われトルコへ行って来ました。
まだ発展途上国のトルコには近代都市にみられるデザインというのはまだ少なく、長い時がつくりあげた驚異的な自然や、ヨーロッパとアジアの間だからこそつくりあげられた文化や遺跡などを見ることが出来ました。
それを少しでも紹介できればと思います。

トルコ基本情報
首都・アンカラ
宗教・イスラム教(99%)
公用語・トルコ語
通貨・トルコリラ (1YTL = 約83円)
日本との時差 -7時間
日本から直行便(トルコ航空)で12時間30分。

私たちは値段の安さを選んで、大韓航空にて約15時間でイスタンブールへ。
イスタンブールはボスポラス海峡を挟み、アジア側とヨーロッパ側にまたがるトルコでもっとも大きい街。
ヨーロッパ側の旧市街には歴史的な建物が並ぶ地域です。

■安斎明日香(H16年度ID卒)さんからの
 報告

imageimage

スルタンアフメット・ジャーミィ(ブルーモスク)
トルコの代表するイスラム寺院

imageimage

祈りを捧げる場所

image
image

アヤソフィア博物館
ビサンチン帝国にギリシャ正教の大聖堂だったが、オスマントルコ帝国に征服されイスラム教のモスクへと変わったビサンツ建築

image
image

キリストを描いたモザイク画やイスラムのメッカを指し示す礼拝用の祭壇が混在していました。

imageimage

トプカプ宮殿
オスマントルコ帝国の支配者の居城であり政治・文化の中心地。

image
image

権力者たちの衣装や道具が展示され部屋の内部が総モザイク張りと豪華絢爛でした。

imageimage
image
image

グランドバザール


絨毯やら貴金属、スニーカー、食材まであらゆる店が軒を連ねており圧倒されました。
絨毯屋に入るとチャイを出され、店の間を歩けば日本人と判断すればコンニチワ、モウカリマッカ?と、韓国人と見ればアニョハセヨと、とてもとても賑わっていました。

imageimage

イスタンブールからイズミールへ。
トルコ東海岸に位置し、エーゲ海に面しています。

imageimage

イズミールからバスでエフェス都市遺跡へ。
ギリシャ文明のなかでとても繁栄した都市の遺跡。
大きな古代劇場。

imageimage

セルシウス図書館

image
image

イズミールからバスで4時間デニズリ〜パムッカレへ。
地名のパムッカレは綿の城という意味。
この地域の温泉水に含まれる炭酸カルシウム分が長い年月をかけて固まり、それが石灰棚をつくりあげたそうです。

imageimage

たまたま居た白い犬。

image
image

石灰棚の丘をあがるとパムッカレ・テルマル(温泉)があります。
プールの底には遺跡がゴロゴロ。人々は水着で漂っていました。

imageimage

トルコ国内の移動にはバスがとても便利でした。
長距離バス路線はトルコ国内を網羅していて、大体の街にオトガルというバスターミナルがあり、写真のような大型バスで移動できます。
バスには運転手と添乗員がいて、だいたい飲み物、お菓子が配られ、コロンヤが手に振りかけられます。(コロンヤとはアルコール度80%のレモン香りの液体。消毒のためだそう。)

imageimage

デニズリから4時間アンタルヤへ。
ここは地中海に面したリゾート地。
私たちも、うかれてビーチへ向かいました。
見渡す限りの多くの女性はほぼビキニでした。しかしイスラム教徒と思われる女性は全身長袖長ズボンのカッパのような水着?で全身を隠したまま海へ入っていて驚きました。

トルコは99%イスラム教だからといって、イスラム教特有の女性が顔をスカーフで隠している人が全員という訳ではなく宗教の捉え方に自由があるようでした。
しかし地域差があるようで、宗教色の強いコンヤでは全身黒い布を身にまとった女性も見られ、またスカーフが花柄であったり、スカーフの色とスカートを合わせるといったおしゃれにも気遣う女性が多かったように思います。
ただ、どこの街にいっても、1日5回のお祈りの時間を知らせる声が街角のスピーカーから大音量で流れ出し、早朝などには驚きました。その時間が来たからといってすぐお祈りを始める訳ではないようで、少なくとも私は、音が流れ出しているときにお祈りをしている人を見かけることはありませんでした。
image

image
image

アンタルヤから6時間コンヤへ。
コンヤは宗教色の強い街で、イスラム教の神秘主義のメヴレヴィー教団のかつての総本山。
旋回することで忘我の境地に達し、神と自分の合一を図る修行をする、メヴレヴィー教団の創始者の棺があり、今は博物館となっています。
メヴラーナの棺

imageimage

この写真はカッパドキアでみたメヴラヴィーの旋回舞踊のショー。くるくる回っています。

imageimage

トルコの食べ物

imageimage

ピデ(トルコ風ピザ)

つぼ焼き
肉と野菜の煮込み系、焼き物系の食べ物が多いです。
街にはロカンタ(食堂)があり、窓越しの店員にあれこれ注文する形式が多く、とても安いです。
イスタンブールでの2日目に食べたドネルケバブ(肉を挟んだサンド)を除いてほぼおいしく満足でした。
そのサンドは何がいけなかったのかは分かりませんが、私たちの推測では、生野菜か、買ったのが夕方だったため新鮮さがなくなっていたことが原因だったのではないかなと思います。
そのケバブサンドはその後、時間差で私たちのお腹の中で激しく暴れまくってくれました。

imageimage

コンヤから4時間カッパドキアへ。

imageimage

荒々しい大地にキノコのような形など、奇抜な形をした岩の数々。
これらは度重なる噴火により積み重なった固さの違う地層が、雨風による風化で浸食され固い部分が残りできたもの。

imageimage

これらの岩々を掘って居住していた集落があり、今は博物館となっている。
修道士の集落があり、そこには教会(キリスト教)もあり、中の洞窟状の壁には聖書の伝えを描いてありました。
ガイドの人いわく、家を建てるよりも岩を掘った方が早くて安く済んだのではないかとのことでした。
カッパドキアの夕日

imageimage

カッパドキアだけは個人での移動が難しそうだったため、ここだけは日本語の話せるトルコ人のガイド付きの個人ツアーを申し込みました。その中でキノコ岩などをみてまわる流れの途中に絨毯屋に連れて行かれました。
絨毯屋のおじさんは絶対買わないと思うであろう、たった2人の私たちの前に何十枚も絨毯を広げて説明してくれました。日本語が割と出来る方でしたが、言葉が詰まると、ナァンチュウウカ?といいながら、めんどくさそうに、でも絨毯の素材、地域などを説明してくれました。

image
image

トルコでよくみるモチーフ
ナザールボンジュー


大きな目玉の魔除け。

これらが私たちが見て来たトルコの一部です。
一つひとつにもっと深い背景があると思います。
今回初めて触れたイスラムの文化や長い時間を経てつくりあげられた自然の驚異、そこに生きた人々の軌跡を直に見て体で感じることができ、旅の楽しさを再確認したとともにとても貴重な体験となりました。

安斎明日香(H16年度ID卒)
同行人・佐中美紗(CD研究室・副手)(H16年度CD卒)