人間関係の「情」と「理」――人間とは、「感情」の動物なんだと改めて思う。態度や表情、言葉が、その抑揚もが人の気持ちを明るくもし、共感を生むが、また、不愉快にもさせて離反させるものだ、と・・・。

――過激な発言を繰り返していたトランプ氏が、まさか本当に大統領候補に指名されることになろうとは・・・。多くの人が思っていなかったし、私自身もそう思い、すぐにもメデアの前から姿を消すのではないかとも考えていた。 ただ、アメリカの政治は1%の富裕層が動かしており、政治への企業献金には上限がないのだとか。都合の良い政策を投資した以上の見返りを要求するのだと言う。政治にも「カネがものを言う」と言うことになる。
「不動産王」とも呼ばれるトランプ氏は、選挙資金を企業の顔色を見ながら集める必要がない候補者。つまり、1パーセントに含まれる大金持ちだが、「トランプ現象」とも言われる、1%の超富裕層が支配するアメリカ社会への庶民階級のアンチテーゼとなるだろうと。11月の大統領選挙では、企業献金による民主党のクリントン氏と、「1%のアメリカ」への不満を代弁するのだろう共和党のトランプ氏が戦うことになる。
政治家としての資質よりも何でもいい、大衆の不満を解消してくれる起爆剤となる「変化」を期待しているのだ!
――「アメリカのトランプ現象」、「イギリスのEUから離脱――6月23日の国民投票結果の意外!」、「イギリスがヨーロッパに限定されたEUの単なる1メンバーであることに我慢が出来ない!」と言う不満だ。
EU残留が当たり前と思われていた英国の国民投票、まさかの離脱の勝利に・・・。本命視されていた英国のトランプと言われたボリス・ジョンソン前ロンドン市長は就任を辞退。そして、残留派であったテリーザ・メイ氏が離脱後の難しい政権を担当する首相になるという意外性までも・・・。

その意味するところはなんだろうか? 我が国にとっても、これまでのやり方だけでは通用しない問題であり、真剣に考えねばならない事だろう。今回の東京都知事選挙の状況と考え併せねばならない共通点も多いように思うし、「オリンピックスタジアム」の予算オーバでの再公募、同様に「オリンピックエンブレム」の摸倣や審査の不透明さを問題とした再公募など、国を挙げて再考せねばならないことも多い。
1票にこめる思い・・・個人としての都知事選。たった1票だが・・・込める思いは実に大きいことを実感し、充実した2週間だったように思う!
先日の参議院選挙に続いて、前都知事の引責辞職問題で「都政改革」を担うべき新たな知事選だった。大いに関心あると答えた有権者は60パーセントに上り、前回よりも9ポイントも高いのだとか。首都・東京での与野党激突だけに国政選挙並みに注目されての選挙戦だった。7月31日には投・開票が行われることになる。
野党統一候補の鳥越俊太郎氏、与党などが推す増田寛也氏、独り気概を見せた小池百合子氏などを含め、初めて都知事候補に21名もが名乗り出たのだ。
こうした状況は、「トランプ現象」、「天才田中角栄」に触発され1石を投じたいと言う思いでもあったのだろうか?
我が国おいても、これまではひたすら働けば、相応の収入が得られ、結婚してマイホームを持つことができたものだ。しかし、今は、格差は広がり、大学を卒業しても、安定した仕事にも就くことができないフリーターも多く不満を募らせてもいるというのだ。
現状を認め、流れに従うだけでは自分たちが報われる社会にはなるまいという思い、投票する立場から投票される立場を選んだものだろう。
しかし、たった1票だが思いを共感する人々の票の集まりは見る見るうちに大きくなり、「変化」・「変革」を生み出すものにもなっていると思う。その中に参加した喜びであり、結果の行方を見守る立場もまた、大切なことだろう。   (2016/8・3記)
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メモ:
・選挙戦の最終盤での世論調査は、マスコミ各社いずれも小池氏優勢と伝えている。増田氏が盛り返しつつあるが、有権者の支持率は5割近く小池氏に傾いているとのレポート・・・。皮肉にも都議会の、そこにある既得権益などの不都合があぶり出され、世論が自民党に対して持つ不信感を払拭するきっかけになると期待したい。
・比較すれば他より良いから――何も決めない、決まらないし経済も動かない中で自民党政権・安倍首相は動かした。常に何かをやろうとして行動しているようにも見える。ただ、順当であるだけに、「現状に甘んじているだけでは駄目だろう・・・」と、言う考えも底辺にはある。
・あまりにも多い情報源、その信憑性の有無の判断・・・・テレビや新聞、SNS、ツイート、ブログなどのリアルタイムな情報にも候補者が掲げる政策を有権者に伝えるものとして大きい。
有権者にとって、自分の思い描く都政を実現してくれる候補者を探す役割を担う。
・31日、投票当日の午後8時、1800ヶ所の投票所 投票が締め切られると間もなく「当選確実」と小池百合子氏が発表された。締め切りと同時に、当確? 未だ投票用紙の整理回収作業、読み取り機――票数計算機2台を交互に、2度――人の手に計算よる確認を行うのも進んでいないだろうに・・・。64ヶ所の出口調査での聞き取り、票の確認 pm8時の投票締め切りを待って早々に小池ゆりこ氏の当確発表!初めての女性都知事の誕生だった。
・有権者数 11,083,306人(東京都人口13,617,445人) 投票率59.73%(前回46.14%)

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