親切してますか?

懐かしく新しい「親切」が科学的に検証されつつあり規範のひとつとして根付いた日本を夢見ます。

「親切」エネルギーが導くプラス副作用の数々が連鎖、ストレス社会の解消手段として注目です。

東洋哲学に西洋が追いつきつつある実感に改めて個人の人や社会との接し方、在り方が見えてくる。

 

親切したことを憶い出せますか?

正直憶い出せません。周囲からは真逆の反応があるかもしれませんけど、親切をしているという自覚がないのかもしれません。それは親切にすることが当然と思い意識しないからです。些細なことでも他人を氣遣い、人とすれ違う時に道を譲ったり、道に迷っている人を案内したり、落とし物を拾ってあげたりと普段の生活で何氣ないところ、何氣ない時に氣がつけば普通にしていると多くの人が同じように答えてくれると思います。親切したことを憶い出せますか?の問いに正直憶い出せません、と答えるのではないでしょうか。

 

『親切は脳に効く』(デイビット・ハミルトン著、サンマーク出版刊、2018年5月30日初版発行)

待てよこれって東洋哲学では当たり前の話で、東洋人としては先祖代々受け継がれ同時に遺伝子に組み込まれた人生哲学のひとつではと読み終わった後に消化していくのではないかと感じます。この本の最大の特徴は哲学と科学が同時進行で親切行為の現象面から著者の言う科学的な検証を経て親切行為が、本人にも他人にも社会にもプラスの副作用をもたらすことを説いている点です。東洋哲学の基本を再認識し飲み込み消化する過程で科学的なプラスの副作用を心身の栄養として吸収出来る点が親切の新しさだと学びました。

 

親切をプラス副作用に導く愛と絆のオキシトシン

親切行為はプラスの副作用がもりだくさんです。心臓で生成され脳内ホルモンと言われ注目されている愛と絆のオキシトシンが増量され心臓を強くし、血圧を下げ、老化を遅らせ、うつ症状を治すなど親切は〈得〉であるとしています。親切は他人へも社会へもインフルエンスしその連鎖の先に見える未だ人類が到達しえない世界平和、性善説の実証、アンチエージングの実現が不可能ではないと解釈できる本に巡り合えたことに感動と納得をしつつ、親切にすることは〈得〉であるの表現に東洋哲学との差を感じました。

 

西洋人が東洋哲学に追いつきつつあるのか?

親切は得?徳!

『親切は脳に効く』を読まれた日本人ならば納得する以前に、当たり前で、むしろ西洋人の合理的な発想の損得の「得(とく)」との訳文に原文を確かめたくなる衝動にかられます。東洋人であるはずの日本人なら小さいころから躾けられた内容と重なり合う〈徳(とく)を積む〉にオーバーラップするからです。近頃の核家族化でその傾向は希薄になっているのも事実です。ネットを含めイジメや誹謗中傷などの負のエネルギーの連鎖が当事者周辺から炎上するケースが多発している現状に利己的なイメージにつながる〈得〉と〈徳を積む〉の乖離(かいり)を感じてしまいます。

 

親切は世のため人のためになる・親切で〈得〉になる副作用

親切になる、することで世のため人のためになり己が得をすると言われても漢字を多用すれば「世の為人の為」、以前からどうしてもヒッカカル言葉「ため(為)」がシックリいきません。「人の為(ため)」と聴くと必ず脳では人を人偏(にんべん)の亻にし為を合わせた「偽(いつわ)り」が浮かんでしまいます。本での親切の〈得〉は、プラスの副作用が科学的に証明され多くの人の〈得〉になるに行き尽きます。

 

ペイフォワード(恩送り:pay foward)自分が受けた親切を、別の人に親切を連鎖させる意味に使われ映画のタイトルにもなっています。本では〈恩送り〉と訳され、親切のプラスの副作用の〈得〉が世に良いこと人に良いことで連鎖する、つながっていく、恩を送っていくことが親切エネルギーを放出し受け取った人がさらに他の人に放出していく善の連鎖によってエスカレートすれば世界平和や性善説の裏付け健康長寿へとつながっていく、つながっていって欲しいと期待が膨らむペイフォワードです。

向社会的(prosocial behavier):心理学用語

負のエネルギーが反社会的、親切は加のエネルギーで反社会的の反対語が向社会的(こうしゃかいてき)は、親切行為が他人や社会によく、役立ち見返りの代わりにオキシトシン効果が発揮されることに連なります。

「アリガト!」は健康を守る魔法の言葉

国際標準語的の、さようならが「サヨナラ」なら、ありがとうは「アリガト」であるべきでは(余談)。

感謝と親切が互いに半円の矢印を示し円となり親切を繰り返すことで、円を真上から見れば正円、横から見れば螺旋階段のように昇っていく螺旋向上になり人を高みへと導いてくれるはずです。大それた親切を力んでするのではなく日々の小さな親切の積み重ねが大きな円となり向上し螺旋向上になると解釈を付け加えてみました。(螺旋向上は本を読んで思いついた造語です)

親切マジックのひとつが歴年齢と生物学的年齢差

あの人は若く見える、あの人は年のわりに老けて見えるなど戸籍上(歴年齢)の年齢とは異なる生物学的年齢が普段のその人の見た目の印象であるなら親切・やさしさに包まれた生活を繰り返すことで歴年齢より若く見られることが親切のプラスの副作用、親切マジックのひとつです。

 

親切したこと有りますか?

親切したことがありますかの問いに、正直憶い出せませんと答え普段どおりの生活を続けましょう。1人1人が小さな親切をくりかえすことで、今まで無頓着や無関心、ジコチューの人も改まり親切をするようになる世の中、日本になることを夢見てしまいます。       明るく・元氣に・波動を合わせる…鈴木淳平

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