「可愛いと錯覚して結婚し、忍耐力不足で離婚! 学習能力がなくてまた、再婚する・・・」
いつか、そんなことを誰かが言っているのを聞いて、思わず吹き出してしまった。「言い得ている!」と、いたく感心したものだ。
そういえば最近は、何回目かの結婚、「素晴らしい女性に巡り合ったのだ・・・」と。そんなタレントが話題にもなっているようだし・・・。
しかし、人は100人100様。男女の2人でつくる家庭もまた、100様のカタチが有るものだ・・・。
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「自立できない若者たちが増えている。
自分で自立し、自覚することができない若者たちが増えているのだ。
それは自分が自分を自分だと感じることができないからだ。
自分を自分だと感じたその自分が社会を感じると言う体験をしていないからだ。
世界を感じることができないために、自分を社会の一部だと感じることができない。
成長の過程でエロスから隔てられ、社会から隔てられて、去勢された世界で生きてきたことになるのだろうか。そんな風に自己を感じてもいないのだ。
だから自己肯定感をすらもてず、自分のことが分らない、ましてや他人のことが分かる筈もないだろう」と・・・。
この禅問答のような文章を眼にし、その内容の表現にも魅力を覚えて紙片にメモした文章だ。残念ながら筆者のお名前を失念してしまった。申し訳ないことだが・・・。

また、作家 曽野綾子さんは、「私の提案は、原則として18歳で農作業や高齢者介護などの奉仕活動に1年従事する・・・。
強制は良くないと批判されますけど、そもそも教育の初めは強制なんですね。活動をして見れば、若者は受けるだけでなく、与えることが可能になった大人の自分を発見できるのです。社会はいま、若者を庇護するばかりで大人になる機会を与えていない。これほど残酷なことはないのです」(読売新聞9・21 「時代の証言者22」)と『平成12年 教育改革国民会議』において戦後教育の見直しとして提案されたことについて述べられている。
私も、つねずねそのように考え、学ぶ者の意志があってこそ学ぶ効果は数倍になるのだと云い続けている。
かって、私自身が参加した産官学の研究会においても、中教審の委員長をされていた先生から、「高校卒業後は働き、さらに高等教育を希望するものが自ら学費を蓄えて進学する。そのようなことが検討されている」と云う話があり、そのことに強く賛同したことがあった。
もう2~30年余も前の話だったろうか・・・。
残念ながら、いまだ実施されないことは今日の諸問題に照らしても残念なことではある。
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何よりも時代は目まぐるしい変わりようで、次々に価値観の異なる世代が形成されては移り変わる。
中でも、女性の立場や母親の生き方、考え方が変わったことが大きく影響している。
その、母親もまた確信の無い社会と迷走する学校教育の中で育ったことになる。
その結果は、豊かさ?  飽食ゆえ? 満ち足りた世代の日本男児もいまは、すっかり様子が変つたようにみえる。
社会や、母親や女性に好ましい男子像、優しく、反抗しない素直な子供に、少なくともそのように振る舞うことで女子にもてた。バレンタインにはチョコレイトが集まったのだろう。
褒められることに快感を覚える中で、短時間ながらガラバゴス的に環境に順応し、進化したカタチなのだともいえる。
そんな男子を計算高い草食系といい、しかも、結婚を考える女性にすら、「頼りない」と見限られることになったのは心外なことだろう・・・。

「日本は戦後、貧しさの中から工業製品をつくり、復興しました。オイルショックでも国民にひどい生活をさせなかった。日本人はそれほど賢い人たちなのに豊かさの中で見失ったものがあるように思います。一番気になるのは、画一的な思考や希望をもつようになったことです。流行を追いかけて安心する。妙な迎合をする。周囲と違う意見を言う勇気がない。こういう風潮が広がったころから日本人はおかしくなってきた思っています。・・・・
一方、日本はお坊ちゃま、お譲ちやまの集団になっています。それでも食べていけるし、人生や外界から苦しみを受けないことが当然と思っている。でも世界では飢えや貧困、戦いや奪い合いが普通に起きている。大金持ちは貧乏人を搾取しているし、貧乏人も結構ワルで単純じゃない。そうしたことを考えたこともない人が日本には大勢います。もう一つ心配なのは、インターネットなど仮想現実の世界に浸り、実体験が乏しいことです。」(上記紙9・22、曽野綾子「時代の証言者23」)
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結婚!一生の間には夫婦の危機が何度も訪れるものだ。
はじめはお互いの「価値観」や「仕草」が、やがては「子育ての方針」が異なることが夫婦喧嘩の種だ・・・。
生活時間の経過とともに自ら読み取っていた筈の相手、その差異ですらが気になりだすもの・・・。
一度、「嫌だ!」と思うようになると、それまでは気にならなかった細やかなことも、すべてが嫌になる。
その際、「それもまた、良いのでは・・・」と納得し、「聞き」「話す」気持ちをもっことが出来れば、問題は起こらず、ますます夫婦として強いものになるはずなのだ。

「思い念ずれば叶う!」という。が、しかし、それとて本当に叶ったという人は極めて少ない。本来は、2人の関係の中で失敗や挫折を繰り返しながら見出していくもの・・・。
いずれにしても、我慢や努力なくして、完全で短絡に求め得る理想的な夫婦像?はないだろう。
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とにかく個々人が持つ性格の違いを超えて、相手に合わせる大人としての自分、その「努力」こそが重要なことなのだ。
相手を理解しようとせず考えを押し付けてしまうこと、妥協、我慢をただ相手にさせてしまう・・・。
とにかく自分にとって都合のよい相手であることを「理想」とし、条件としていないのだろうかと思うことも多い。
目の前にある一つひとつの事実を確りと認識し、相手を思いやる「努力」を積み上げていくことが何より大切なことなのだ。現実を受け容れる「心」があってこそ、平穏に心豊かに日常生活を維持することが出来る。
「忍耐」「我慢」すること、「妥協」することで他を受け入れる心の余裕が大切なのだろう。
究極には諦め=悟りの境地に有るということでもあり、自らの「脳」に納得させることなのだ。
幸せか不幸せかは自分の「心」が決めるものでもあるからだ。

(2010/9・30 記)

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雑学メモもデザイン発想上の資料になる
○ 早稲田大学では『恋愛学入門』講座が開講され、100人の募集に800人以上が申し込んできたのだとか・・・。
○ 触覚的に魅力的な人
相手を好きになると手をつなぎたくなる、触角を使いたくなるのは?
バクテリアの交換? 相手が病気を持っているかどうかを確かめ、相手と手をつないでバクテリアを交換し、免疫力を高めようとしているのだとも・・・。
○ 視覚的に魅力的な人
・シンメトリな顔や体型をしている人
・男らしい男子・女らしい女子(これが結構難しいのだと・・・)
・健康な人→若い人(女性のピークは19-20歳前後)
○「行ってきますのキス」をする男性は、しない男性に比べ平均寿命が5年長いのだとか。
キスにより免疫力が高まるため?(アーサー・ザッポ博士・ドイツ)
しかし、あまり、その習慣がない日本人も結構、長生きなのでは・・・。
○ 女性は本能的に男性を選ぶとき、自分とは遺伝子的に遠い男性を選ぶのだとか・・・。
「匂い」の好き「嫌い」もそのことに起因していると言われ、血液中にあるHLA遺伝子(ヒト白血球型抗原=通称・恋愛遺伝子)の匂いの違いを生み出すのだとか・・・。
思春期に父親の匂いを嫌い、違和感を持つのも極めて自然なことで、優生遺伝子上のことらしい。
○ 抗菌製品の増加・・・。無菌化した日本人が危ないのだとか。
過度な無菌化が感染症に弱い体質に。7割がアレルギー体質。
○ 日本式住居の畳による雑菌との共生?はよかった・・・。
○ 3K→結婚相手とする男性の条件は、新たに「三つのK」だとか。
『アクサ生命保険』が発表した働く独身女性を対象とした調査で、結婚相手に求める条件として「価値観」「金銭感覚」「雇用形態の安定」が上位に。
全国の働く独身女性(25~44歳)600人を無作為抽出し、インターネットで実施。
これまでの条件とされた「収入」「学歴」「身長」の「三高」に変わり、現代女性の現実志向が鮮明に・・・。
○ 女性が抱く理想条件
優しい 楽しませてくれる 誠実・性格が良い 経済力がある 包容力がある 決断力がある 信念がある 強い・頼りがいがある 浮気をしない 尊敬できる アタマがよい・・・・。
○ 未婚男性(2~30代)が考える結婚の理想?
共働き40.4% 専業主夫になってもいい65.3%(オーネット調べ‘09)
○遺伝子の組み合わせと、成長過程で交わる社会や様々な人々によって性格が形つくられている。
それらの複雑さも大雑把には血液型、アドラー心理学的な、生まれ月による星座などで性格診断があり、特徴的にくくって見せるが、定かな話ではない。
安楽型 依存型 権力型 優越型・・・・。

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