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■増子瑞穂さんの「キャスター・マッシー通信」連載 - 10(7/30/2004)

「真夏日続く、2004年」

暑い日が続きますねー。今年は例年よりも梅雨明けが早く、猛暑で、かつ残暑も厳しいそうです。
皆さん熱中症には十分にお気をつけください。

さて、現在、私が担当している仕事は大きく3つに分けられます。
1つ目はスタジオもの。(バックナンバーコラム2をご参照ください。)
2つ目は中継もの。(バックナンバーコラム4をご参照ください。)
3つ目がロケものです。

私はBSハイビジョンワールドというロケものの広報番組を担当しています。
毎週更新され、一週間のうちBS1、BS2、BSハイビジョンで何度も放送されるので目にする方も多いようです。
夏の外のロケといえば・・・暑さとの戦いです。炎天下で長時間ロケをしていると、頭がボーッとし体がジリジリと焦げていきます。
この炎天下のロケを長びかせる原因に「音」があります。人の話し声、車のエンジン音、等々。日常生活には様々な音が溢れています。

では、外ロケに立ちはだかる音、ワースト3をご紹介しましょう。
ワースト3は「ヘリコプター」。はるか上空を飛んでいますが、このヘリコプターの音、結構遠くにいてもマイクがひろってしまうんです。
場所によっては同じところをぐるぐる旋回していて、ロケが思うように進まないこともしばしばです。

ワースト2は意外にも?「風」です。人の耳にはそれほど気にならなくても音声さんのヘッドフォンはしっかりと風の音をとらえてます。
季節や場所によって風の音も色々です。秋から冬にかけては木枯らし吹きすさぶ「ぴゅうぅぅぅぅぴゅうぅぅぅぅ」という音。
そして夏場なら海や川にロケに行くことが多いので「ゴウウウゴウウウ」という海風や川からの風の音。
気長に風が治まるのを待つ、ことも重要です。体が焦げていきます。ジリジリ。。。

そしてダントツのワースト1が・・・「カラス」!!!
圧倒的です。ダントツです。季節を問わず場所を問わずどこにでもいます。
ディレクター・・・「では本番!5秒前、4、3、2、・・・」
マッシー・・・「ではオススメの番組をご紹介しま・・・」
カラス・・・「カーーーー!!!」 
ディ、マ、「・・・・・。」
抜群のタイミングで出演してくれます。こんなことが何度も続きます。とても頭がいい彼等、わざとやっているにちがいありません。
ある冬の日なんてロケ中に鳴き声だけでは飽き足らず「フン」までも落とされました。ディレクター二人、そしてマッシーに命中です。
(幸い撮影は全て終わっていたので、放送には問題ありませんでしたが。)

こんなふうに試行錯誤しながら撮影しています。先日は昭和記念公園に行ってきました。
ゴッホ、ゴーギャン、モネ、などなど素敵な名前がついたひまわりがとてもきれいに咲いていましたよ。
当然、炎天下のロケでした。ジリジリジリ。。。

いよいよ8月。夏本番です。今年はオリンピックイヤーですが、私マッシーもオリンピック関連の広報番組を担当します。
テレビ画面でお会いするかもしれませんね。

写真は7月上旬のロケ上野公園。この日も真夏日でした。ジリ。
2004.7.26
増子瑞穂
massy@d4.dion.ne.jp




■増子瑞穂さんの「キャスター・マッシー通信」連載 - 9(6/28/2004)

「はじめての日本」

先日、アメリカから友達が遊びにきました。
彼女はIDの同級生のMさん。結婚してアメリカでかわいい男の子を産みました。
赤ちゃんと一緒に1年3か月ぶりに日本へ帰国したわけです。赤ちゃんにとっては初めての日本。
Mさんが住んでいるカリフォルニアと違い、日本の湿気の高さに赤ちゃんはダイブむずがっていたようです。

ある日の事。
Mさんと赤ちゃんと私の3人で、散歩がてらお昼ご飯を食べようということになりました。
赤ちゃんをバギーにのせていざ出発。
アメリカではベビーカーのことをストローラーというそうです。
作りは日本の物にくらべて幅が広く、車輪も大きく、安定感があってしっかりしています。
持ち手というのでしょうか、手で押す部分にドリンクホルダーなど洒落たものも付いていて
アイスカフェラテを飲みながらお散歩、なんてこともできます。
そんな、ウキウキ気分で出かけたのですが、現実は厳しかった!

島国日本はあらゆるものが小さくコンパクトに出来ています。
まずは歩道が狭い。人とストローラーがすれ違えるところなんてマシな方で、人が通り過ぎるのを待たなければならないところもたくさんあります。自転車なんかが 停めてあったらぶつかって倒れてくるのではないかとヒヤヒヤします。

食事をしようと思っても、まずバギーが入れる間口のあるところを探さなければなりません。歩道から入り口までの段差がなくてストローラーが入れて、中で方向転 換ができて・・・。普段は気にしなかったことが食事への関門になってきます。(ファミレスに赤ちゃん連れが多く集まるのが納得できました。ファミレスはバリアフリー対策をしているところが多いみたいですね。)

様々な難関を乗り越え、食事も無事?済み、駅の向こう側に行ってみることにしました。
場所は山手線の再開発が進む大きな駅です。住民だけではなく会社員も多く乗り降りします。山手線の中では比較的新しい広々とした駅です。
食事で学習したように、バギーは段差がダメ。たまにエスカレーターにベビーカーを無理矢理乗せている人を見かけますが、とんでもない!(気持ちは分かりますが。)
エレベーターに乗ることにしました。ところが・・・ない。いえ、ないわけないのです。
新しく駅を作る場合、階段、エスカレーター、エレベーターの全てを設置しなければならない、と何かで聞いた覚えがあります。(スミマセン、テキトーで。)
しばらく探すと、ありました、階段の裏の方に。それも奥の奥の方に・・・。
どうして階段やエスカレーターが一番利用しやすいところに設置されていて、エレベーターが申し訳なさそうに奥の方にチョコンとあるのでしょう?エレベー ターに乗る人は乗るなりの事情があるのです。ベビーカーを押していたり、車いすだったり、お年を召していたり、怪我をしていたり・・・。それが何ゆえ一
番利用しにくい場所に!?
エレベーターに乗ってもバギーが入ればあとは大人二人がやっと乗れるくらい。
先に誰かが乗っていれば次を待たなければなりません。島国日本、さすがコンパクトです。

この辺りで私の怒りはピークに!でもMさんは落ち着いています。
「しょうがないよ。ストローラーでエレベーターに乗るには結構待たなければならないし、色々なことをするのに思った以上に時間がかかるし、もう物事をギリギリの時間でしようなんて思わないんだよねえ。」ごもっともです。赤ちゃんの安全が第一です。
Mさんの気の長さ、学生の頃を思うと考えられないくらいの変わりようです。母は寛大です。

でも母の寛大さに甘えてばかりいていいのでしょうか。子供を持つ人がこんなに住みづらくていいのでしょうか。3人で散歩した日から、歩道の幅や、段差や、エレベーターなど、色々なことが気にかかります。

最近、車のCMで、お母さんが子供を抱っこしながら狭いスペースの冷蔵庫を覗き込むというのがあります。
「狭いスペースにお悩みのあなたへ、招待状です。あえて 手狭なスペースに クルマをご用意してお待ちしています。」
狭いスペースでも、子供を抱っこしたまま車のドアを開けて、安全に乗せられる。なるほどなと思いました。小さな子供を持つ親にとって、欲しい車というのは、緑の中を颯爽と駆け抜けるイメージでは、きっと、ないのです。


●マッシーとMさんの長男

2004.6.27
増子瑞穂
massy@d4.dion.ne.jp




■増子瑞穂さんの「キャスター・マッシー通信」連載 - 8(5/29/2004)NEW !

「国民年金のオハナシ」

ご存じの通り、江角マキコさんの件を発端にこれほどまで話題になりました。
国会では役職を辞する人もゾクゾク、ニュースキャスターも自粛、一方芸能界ではここまで年金問題を広く知らしめたとして「江角マキコさんに功労賞を」と言う声もでてるらしいです。
せっかくだから国民年金について少しオハナシしましょう。

学生の皆さんはどれくらい関心があるのでしょう。ハタチから義務で納めなければならない、ということは知っていると思います。
今、まさにリアルタイムにハタチを迎えている人もいますよね。
よく思い出せないんですが、国民年金を払い始める時ってなにかハガキのような通知が来るんでしたっけ?
それともダイレクトに保険料納付書が来るんでしたっけ?どっちにしろよく覚えていません。

私の場合、平成6年1月にハタチを迎えました。当時大学2年生。晴れてお酒もタバコも合法に解禁!と思ったくらいで年金のことなど頭になく、1年くらいほったらかしにしていたと思います。だからなおさら支払い始めを覚えていません。お恥ずかしい事に。

ある日、父に国民年金を払っていない事をさとされました。父は「こういうものは後になって後悔するものだから。」と、1年と数カ月分、まとめて払ってくれました。重ねてお恥ずかしい事に。その後は自分で当時、月11100円の保険料を払うようになりました。
それから11700円、12300円、12800円と高くなっていき、手もとの納付書によると平成10年4月から現在までは13300円です。私は会社員として働いた事がないのでずっと国民年金です。

それでもとても国民年金にまで手が回らない時期がありました。
大学を卒業してから、今のキャスターの仕事を始めた頃、収入がとっても少なかったんです。その時期は手続きをして保険料を免除してもらいました。
一定所得以下の場合、申請をすれば保険料が免除されます。ちなみに10年以内であればさかのぼって納める事ができます。

ここ最近は駆け込むように国民年金を払いはじめている人が多いそうです。
そりゃ、そうですよね。自分の仕事を失いかねない問題になる人も少なからずいるんですものね。
まぁ「義務」ということはひとまず置いておいて、国民年金にはいろいろな考え方があると思います。
本当に返ってくるの?とか、自分で貯金しておけば将来困らないんじゃないの?とか。
ただ言えるのは「今の制度では、申請をしない限り2年までしかさかのぼって納められない」ってことです。
後から思い直して納めようと思っても納められないのが現状です。そのうち法改正されるかもしれませんけれども。
今になって父に感謝。まとめ払いしてくれた1年と数カ月分返します。もう10年たってしまいましたが。。。重ねて重ねてお恥ずかしい事に。

卒業して会社員になる人、フリーのデザイナーになる人、様々だと思います。
もしかしたら、国会議員になる人も出てくるかもしれない。
そんなとき未納3兄弟なんてアダナつけられて困っちゃうかもしれません。

当然、猫には国民年金なんて関係なく・・・いい気なもんです。

2004.5.27
増子瑞穂
massy@d4.dion.ne.jp




■増子瑞穂さんの「キャスター・マッシー通信」連載 - 7(4/28/2004)

「初めての六本木ヒルズ」

先日、六本木ヒルズに初めて行ってきました。
私は、最先端のスポットに疎いらしく、お台場に初めて行ったのも盛り上がりがおさまった頃だったし、六本木ヒルズもオープンから1年くらいたってるし、東京駅の丸ビルにいたってはまだ足を運んでいません。
私にとって縁遠い六本木ヒルズ、重い腰をあげたのは、草間彌生の展覧会を観るためです。
休日だったこともあり人・人・人でした。

それにしてもオシャレスポットに(この表現がすでにオシャレではないですね)ありがちなことなんですが、どこに何があるのか、分かりづらいですねー。
どうしてもっと分かりやすくできないんでしょう!案内サインのデザインはどうなっているのでしょう!
52階にある美術館にいくのに、迷って迷って同じところをグルグルグルグル回ってしまいました。

それでもなんとか上層階行きのエレベーターに辿り着き、一路、美術館へ向かいました。
と、ここでまた不満。エレベーターにしては結構長い時間乗せるのにもかかわらず、狭いのです。箱が。
とても閉鎖的な空間に、人をキュウキュウに乗せ何十メートルも上がります。
加えて1階、2階、3階、・・・・48、49と順調に表示ランプが点灯していると思いきや、50階で表示がしばし止まるのです。
多分、減速して到着するのでしょうけど、いやおうなしに不安な気持ちになります。
最先端技術のエレベーターらしくGがほとんど感じられません。だからなおさら動いているのか止まっているのか分からなくて不安な気持ちになるのです。嘘でもいいから1階から52階まで等間隔で表示を点灯させてほしいと思いました。(私だけ?)

さて、本題の草間彌生の展覧会ですが、こちらはよかったー。
2001年に行われた横浜トリエンナーレでも強烈な個性を放っていましたが、今回の個展もところ狭しと草間ワールドが広がっていました。
視覚だけでなく、嗅覚、(実際に匂いのする作品もありました)をゆさぶり、脳の奥の方を刺激される感じです。
水玉や光の氾濫、少女のようなというよりも少女のまま止まってしまっている草間彌生の感性が直球で向かってきます。
なんだか子供のまま、富と名声を手にしてしまったかのようです。
六本木ヒルズの美術館で展覧会なんて、相当お金がかかると思うんですけど、、、。
興味のある方は大型連休中に行ってみてください。
http://www.mori.art.museum/contents/exhibition-ind.html

展望台 東京シティビュー入館料込みの チケットもあり、オトク感があります。
今なら「 MoMA ニューヨーク近代美術館展モダンってなに?:アートの継続性と変化、1880年から現在まで」展も行われているようです。

●なんだかんだ言いながら、草間彌生のTシャツを購入しご満悦です。

皆さんは大型連休はどのように過ごされますか?
私は4/30から5/5までNHKで開催される「ふれあい広場」というイベントで仕事をしています。
期間中、会場から何回か中継で出演しますので、家にいらっしゃる方はチェックしてみてください。
最後に宣伝でした。

2004.4.28
増子瑞穂
massy@d4.dion.ne.jp





■増子瑞穂さんの「キャスター・マッシー通信」連載 - 6(3/27/2004)

「卒業制作展、独断的(?)感想」

マッシー通信も第6号、早いもので連載から半年になります。。。
先日、卒業制作選抜展を見てきました。
私が行ったのはたしか月曜の昼間だったのですが、平日にもかかわらずお客さんが結構いました。
新宿パークタワーというロケーションも良かったですね。
力作ぞろいで見応えがありました。いろいろな見方があると思いますが、私が特に注目したのは「見せ方」です。本人がその場にいない中、(受付にいらしたのかもしれませんが・・・)いかに人を引き付けられるか、です。
私が引き付けられた「見せ方」をいくつか紹介させていただきます。
(作品の全体像はトップページの、『インダストリアルデザインコース卒業制作・全作品掲載』をご覧ください

まず目がいったのは鈴木有理さんのCYPOT。

飲料容器の改善の試み。目がいったというより耳がいったと言う方が正確かもしれません。
とにかく CYPOTのプロモーションビデオがずっと流れているんです。ご本人出演のPVなのかしら。
白衣を着た研究者風の人物が、英語のナレーション(英語だっけ?違ってたらごめんなさい。)と日本語字幕スーパー,そしてテンポのいい曲で小気味良く作品を紹介していく。
人はまず、音のある方に向かうのかもしれません。他のお客さんも思わず足を止め見入っていました。

私は、明和電機とクラフトワークを融合させたような雰囲気を感じました。
モデルが、また細部までよく出来てるんですね。商品化した際のイメージモデルのプリント部分なんて、
「よっくできてるなー」と感動してしまいました。
リサイクルのデザインって、ともすると保守的というか内向的な感じが漂うものが多いんですが、このCYPOTの見せ方はオシャレ。

抜群のセンスの良さとこだわりを感じました。


●パネルもシンプルで美しいデザイン


●エビアンに商品化されたモデル

●エビアンぽいデザインを生かしつつ、細かい!!

つづいて、酒井直人さんのJack 0' lantern ビル火災専用妨煙マスク輸送ヘリ
モデルの圧倒的な迫力は、そこにあるだけで目がとまります。素晴らしい精密度でした。いつまでも見ていたいモデルです。
それにしてもこの綺麗なサークル部分はどうやって作ったんでしょうか、気になります。
実際にビル火災の現場で大いに役立ちそうですね。でも活躍しすぎてタワーリングインフェルノみたいな映画は作れなくなりますね。
織田裕二が乗っていそうです。


●綺麗なサークルですねー


※確かにジャイアンに取り上げられるスネ夫の
おもちゃってこんな感じだったかも。

作品に対する愛情がひしひしと伝わってきたのは石川丈寛さんの SWITCH ポータブルトランスポーターです。モデルももちろん良かったのですが、これは素晴らしいなと思ったのは、制作過程を追った写真を掲載した一冊の本でした。
作品が出来ていく様子が克明に刻まれいます。
行程のひとつひとつをキチンと残していて、まるでわが子の成長を喜ぶ親のような愛情を感じました。
初期の段階から、見せ方の一つに加えようと思われていたのでしょうか。


. 作品そのものの見せ方もいいですね。空間に統一感があって自分の持っているイメージが、しっかりと伝わってきました。強い色のアクセントカラーと無彩色とのバランスが良くて石川さんのセンスを感じます。

●後ろのボード、一部分が立体でした。カワイイ!

最後に、一瀬謙太郎 さんのflos プランテーブル&スツール
等身大シルエットのパネルを背景に、ショップのショウウィンドウみたいな空間をつくりだしていました。
ガーデニングブームですが、広ーい芝生の庭はちょっと気負ってしまうけど、このflosの芝生は東京での暮らしに調度いい。
あ、でも広大な芝生にflosが点在しているのも面白いかも。
ウチの狭いベランダにも欲しいです。椅子が収納できるのもいいですね。














※カフェのコースターみたいな取り扱い説明書。
あんまりかわいいので持って帰りたくなりました。

他にも私が見逃してしまっている、もっともっと素敵なところが色んな作品にあったんだろうなぁ。
また、実際に見る事ができなかった作品は、卒制の本で見ましたが皆さんに直接、聞いてみたい事がいっぱいです。いつか聞かせてください。

今回、久しぶりに卒展を見にいきました。
皆さん「見せ方」はもちろん「魅せ方」もいろいろと工夫されていました。
オリジナルの名刺なども用意されていて積極的で、とても視野が広い感じがしました。
いいもの見て、魅せてもらった、いい一日でした。

2004.3.26
増子瑞穂
massy@d4.dion.ne.jp